ラーメン屋さんでは、スープに浮かんだ油を大事に使います。またラードもその店独自に加工している店が多いのです。油脂の持つ旨み、風味がラーメンの味の大きな決め手になっているようです。
食用の油脂は、常温で溶けることなく固形のものを「脂」、常温で液体状のものを「油」と書きます。ラーメン屋さんで使用する「油脂」には、以下のようなものがあります。
●ラード
豚の脂肪を精製した純正ラードと牛の脂肪がまざった調整ラードがありますが一般的には、調整ラードがよく使われます。ネギや、ニンニク、生姜といった香味野菜をラードでじっくり揚げることで香りづけした油(シーズニングオイル)をラーメンの調味油として使用します。
●バター
乳を原料にしたバターも油脂のひとつ、札幌が発祥のバターラーメンが有名ですが味噌ラーメンやカレーラーメンにもよくあいます。
●チキンオイル
甘み、香りと旨みが強いコクのある油です。豚骨スープに少量加えるとまろやかな味に仕上がります。
●大豆油
大豆の種子から作られる油。動物性油脂のように固まらないので冷し中華などに多く使われます。また軽い味なので、クセをつけたくないスープにも使用します。
●ごま油
香ばしさを表現したり、中華風を前面に出したい場合に使用します。冷し中華にもよく使われます。
●オリーブオイル
冷しラーメンやあっさりラーメンに使われ最近、注目されています。
油脂には、このようにいろいろな種類がありますがスープに厚みを付け、香り立ちを良くするために不可欠なものです。
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